こんにちは。2/21(月)には都立高校入試の学力検査(一般入試)が行われました。受験生の皆さん、お疲れ様でした。よく頑張りました!世間では社会(地理分野)の難化が話題になっているようですが、今回は数学についての分析を行います。
【大問1】作図も含め基本的な問題でした。唯一、問8に関しては、弧の長さの比から円周角の比を利用する問題は、出題がそれほど多くなかったため、数学が苦手な受験生は多少悩んだかもしれません。
【大問2】近年は規則性や図形についての文字式の証明問題が出題されることが多かったですが、久しぶりに整数の性質が出題されました。これは中2の時に授業でも扱い、教科書や問題集でも頻出の問題なので、大問2の証明が苦手な受験生でも割と書けたのではないでしょうか。
【大問3】昨年が1次関数の出題だったので、今年はほぼ2次関数が出題されるという予想通りでした。問1の変域、問2の直線の式は基本問題なので必ず正解しておきたいところです。問3は毎年のことですが、数学で85点以上を目標点とする受験生にしか取り組むことをお薦めしません。問題自体は定石通り求めるⅹ座標を文字で置き、ⅹ軸に平行(横方向)な線分の長さを比例式で表すパターンです。
【大問4】問1の文字を使った求角の問題は例年よりは若干手間がかかる分難しく感じたかもしれません。問2①の図形の証明は、昨年は二等辺三角形であることの証明という、意表を突かれた形に戸惑った受験生も多かったですが(教科書レベルでは普通に出てきますが、入試では珍しいのでね…)、今年はいつもの合同の証明に戻り一安心でした。ただし、昨年のこともあり、今後も証明問題は手を広げて準備する必要があります。問2②も85点以上を目指す受験生のみ解きましょう。いくつか解法はあると思いますが、補助線を引いて相似比と面積比の考え方を利用して解くのが最短ルートでしょう。
【大問5】空間図形といっても基本は「平面を抜き出して描き出して三平方を利用する」のパターンが定石です。大問5は応用~発展レベルで難しいという前提ですが、今年に関しては点の移動で何秒後のとき、と条件が与えられているので、イメージはしやすかったと思います。それでも問2は今年の入試問題で5科合わせても最も正答率の低い問題になりそうです。四角錐の高さを求めるのが難しかったと思われますが、面積の値を利用して垂線の長さを求めるパターンもよくあります。
長々と書いてしまいましたが、都立入試の数学に関しては、志望校と目標得点によって、どこで得点するべきかを事前に共有し、そこを集中的に対策します。過去問を使用するのは2学期の内申点が確定してからで良いですが、それまでに各分野の基礎力は身に付けておきたいですね!