こんにちは。受験生のみなさん、お疲れ様でした。
聞いている限りでは大きな混乱もなく、まずまず実力が発揮できたようですね。
今回から全5回に渡って、各教科の所見を書いていきたいと思います。
初回は数学について。2024年度は全体として易化していたので、今年は難化に揺り戻されるとの予想が多かったですが、やはりその通りに。ただし難化と言っても普段のレベルに戻っただけかな。
大問1(計算+小問)…やや易
作図問題の難易度によって印象が変わりますが、今年の作図はかなり簡単でしたね。
大問2(文字式の証明)…やや難
今年は規則性の出題と予想するもハズレ。見慣れず、切り口を見つけられない受験生も多かったのでは。
大問3(関数)…並
予想通り1次関数の順番でした。2問目までは確実に得点し、数学が得意な生徒や上位校を目指す生徒は3問目の面積比の問題まで正解できたのではないでしょうか。
大問4(平面図形)…並 (3問目は難)
ここも予想通り合同の証明の順番でしたね。3問目の面積比の問題は、ここ数年の都立共通問題ではかなり難しい部類に入ると思います。
【大問3-問2-②のワンポイント解説】

赤で囲った△RSTが四角形AORQの面積の何分のいくつか、という問い。

①補助線を引くと、四角形RQOBが凧型になり、対角線が直交している
②TO//QAとなり、△ABQに中点連結定理を使い、円の半径や1問前に証明した△APR≡△AQRを利用すると△AQS≡△RTS(赤い斜線部分)が導ける
③これを利用して四角形AORQを分割して比を求める
…やはり多くの受験生にとっては不要な問題ですね。解けてもかなりの時間を要するでしょう。
大問5(空間図形)…並
問1は四角錐の高さが直方体の高さの半分であることに気付けば簡単でしたね。問2はやや難しいですが、平面をpick upして三平方でゴリ押ししていけばセオリー通り解けます。
大問3~5のそれぞれ最後の小問は手を出さないように受験生たちに伝えていましたが、それも正解でした。3問カットして85点満点でどれだけ取れたか。結果に期待です!