安田学園中の算数は、速さとグラフ、平面図形、立体図形など他校でも頻出の分野が出題されることが多いですが、今年は特殊算とは違った、思考力を問う文章題が出題されました。とても良い問題だと思い、ご紹介します。
2025年 2/1 第1回 算数

情報を整理しておきましょう。十干は10年で1周、十二支は12年で1周します。同時にスタートすると、11年目には十干は2周目に入り、13年目に十二支も2周目に入ったときには十干は3つ目の丙に進んでいます。つまり、十二支が1周するごとに、十干とは2つずつ差が広がっていきます。ということは、差が奇数個になることはなく、偶数なら何個差にでもなります。
アの戌卯は十干の5つ目と十二支の4つ目、1個差なので存在しない。
イの庚申は十干の7つ目と十二支の9つ目、2個差なので存在する。
(庚申塚とか庚申塔とか色々な場所に地名がありますよね)
ウの癸寅は十干の10個目と十二支の3つ目、7個差なので存在しない。

2025-1923=102年前の干支を調べます。干支は60年で1周するので、102÷60=1あまり42
ということは42年前を求めれば良いですね。
十干は10年周期なので42÷10=4あまり2 → 2年前の十干と同じ よって癸
十二支は12年周期なので42÷12=3あまり6 → 6年前の十二支と同じ よって亥
したがって102年前の干支は癸亥
難しい知識は必要とせず、情報を整理し、工夫して効率よく計算していくという公立中高一貫校で出題されていそうな問題でした。